季節・シーズンによって変化する着物の装い

ファッションの世界で最も大切となってくるのが、季節感ある着こなしでしょう。
Tシャツだけを真冬の最中街で来ていたらおかしいですし、逆に真夏にファーのコートを着こなしていたら変ですよね。
実は、洋服だけではなく、ちゃんと着物にもこの季節感ある着こなしが大切なのです。
イメージとしては、通年を通して似たような素材で作られているような着物。
勿論、大切なシーンにおいては絹などを使うのですが、着物自体は季節に応じて様々な仕様が異なる楽しい衣類なのです。
着物初心者の方であれば、なかなか四季を通じて全ての着物を揃える事は難しいと思います。
ここでは、そんな季節に応じた着物の仕様などをお伝えしていこうと思っています。
是非、参考にしてみてはいかがでしょうか。

10月から5月までは?

10月から5月。
夏が終わり、冬を乗り越え初夏にさしかかろうかというこの季節には、どういった着物が適応しているのでしょうか。
まず、袷で仕立てられた着物がメインとなる事を覚えておくと良いでしょう。
袷と聞いてもピンと来ない方もいるでしょうから説明致しますが、こちらは裏地がついているもの、という解釈で良いと思います。
生地自体も厚くなり保温性もあるので、結果的に冬向けの着物というイメージで良いのではないでしょうか。
寒い間は着物の上に羽織ったりして、より防寒をしていきますが、4月頃からは羽織はしないのが一般的となっています。
ウールアンサンブルなどは、単衣のものが殆どだったりするので、その辺りにも注目をしていくと良いでしょう。

5月下旬から6月中

さて、季節の着物の中でもここからは短いスパンとなっていきます。
洋服であれば、長袖にするのか半袖にするのか、かなり微妙な時期となっていく5月下旬から6月。
着物の場合ですが単衣を着こなす事が決まっています。
袷仕立ての着物のように表生地は同様なのですが、この季節の着物には裏地がついていないのが特徴となっています。
そして、6月下旬になっていくと、夏用の帯を締めるようになります。
長襦袢や半衿にいたっても、六月からは「絽」や「紗」などを着こなしても問題ありません。
夏単衣という風にこの頃の着物は呼ばれる事になりますが、小物であれば多少夏らしいものを取入れていってもおかしくは無いと言われます。
ちょっぴり先取りのオシャレが粋ですね。

7月から8月

初夏を通り越し、非常に気温も上昇する真夏のこの時期。
薄着の方が街にも増えますし、着物を着ようというイメージとはちょっとかけ離れてしまう時期ではあります。
しかし、この季節の着物にも種類が様々あり、夏のオシャレを素敵に楽しむ事ができます。
まず、この季節なのですが、薄地の着物がメインとなっていきます。
勿論、先程も出ましたが染めであれば「絽」や「紗」の生地がメインとなっていきます。
織りであれば上布、紬など 透けるように織った生地を用いた、軽やかで涼しげなルックスを楽しめます。
さらに、注目しなければいけないのが帯。
こちらも、夏らしさを出すために、「絽」や「紗」「羅」などの生地が使われています。
涼しげであるだけでなく、しっかりとお洒落心を忘れないような、そんな仕立てが嬉しいですね。

9月

盛っていた夏の暑さも一段落つきはじめる9月。
この頃になると、単衣の着物に戻って行きますね。
実は、この時期は丁度初春などと同様のスタイルの着物に戻る事ができます。
羽織ものなどはなくても大丈夫なので、ある意味長袖などを必要とする洋服に比べると楽なのかもしれません。
そして、ポイントとしては九月中に着こなす単衣は、そのネーミング的に秋単衣となっていきます。
春夏秋冬というような、そういったスタイルではなく、その月ごとに変化させていうというのが、着物っぽい雰囲気で好感が持てますよね。
その年ごとに全て買い直すとなると、少々大変かもしれませんが、何枚か時間をかけて揃えておくと、コーディネイトの幅も広がり楽しめます。
是非、参考にしてみてください。